●病気について学ぶ/動脈硬化●


身体の隅々まで栄養素などを運び、細胞や臓器が生命活動を維持していくうえで大変重要な役割を果たしている血管ですが、この血管が老化し、硬くなるのが動脈硬化という病気です。
ゴムのホースを思い浮かべてください。新品のゴムホース、つまり健康な血管は柔らかく、弾力性がありますが、長い間風雨にさらされて老朽化したホースは、硬く弾力性がないうえにヒビが入ってしまいます。血管がこのような老朽化した状態になることを動脈硬化といいます。
動脈硬化には粥状動脈硬化細動脈硬化があります。

粥状動脈硬化
動脈壁に血液中の成分が染み込んで次第に付着し、粥のような塊ができ、動脈の内腔が徐々に狭くなってくる動脈硬化です。
心臓から出てすぐの大動脈、心臓の心筋に血液を供給している冠状動脈や、脳へ血液を供給している内頸動脈・椎骨脳底動脈・脳動脈、腎臓へ血液を供給している腎動脈、脚へ血液を供給している腸骨動脈・大腿動脈など、太い動脈に起こりやすいものです。

細動脈硬化
直径100〜200ミクロンという細い動脈に、壊死や動脈瘤ができる動脈硬化でで、脳・腎臓・目の網膜などの動脈に起こりやすいものです。高血圧が長期間続いている人に起こりやすく、食塩の摂取量が過剰で、さらにタンパク質と脂肪の摂取量の少ない食生活を続けていると細動脈硬化が進行し、脳出血や多発性の脳梗塞を誘発します。
人間の体内でなぜ動脈硬化が起こるのかは、まだ完全に判明していません。今日までにわかっているのは、動脈硬化はすでに10代から始まり、40歳を過ぎるころにはほとんど例外なく症状が出てくるようです。さらに動脈硬化が進行すると、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患や、脳出血、脳梗塞など、生命に関る病気を引き起こします。

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