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抗ガン漢方薬「天仙液」について

インタビュー
帯津良一先生 帯津三敬病院名誉院長 帯津良一先生写真
昭和11年埼玉県生まれ。
東京大学第三外科、都立駒込病院外科医長を歴任。
1982年帯津三敬病院を設立。
日本ホリスティック医学協会会長、埼玉医科大学総合医療センター外科非常勤講師、北戴河気功康復医院名誉院長、上海中医薬大学客員教授、調和道脇会会長、日本ホメオパシー医学会理事長などを務める。

---ホリスティック医学とはどのような考えなのでしょうか?

「ホリスティック」という言葉は、holos(ギリシャ語でホルス)まるごと全体という意味から作られた言葉なのです。『人間を丸ごと診る医学』という考えですね。

---この考えが取り組まれたのは、いつごろからですか?

1978年アメリカで『ホリスティック医学協会』が発足されましたが、いまだにあまり発展はありませんね。むしろ、代替療法のほうが、わかりやすいためか、どんどん伸ばしてきていますね。日本では、9年後の1987年に『日本ホリスティック医学協会』が発足されました。私もその設立には参加しました。

---当時から、この考え方に賛同されていたのですね。

そのころホリスティック医学とは、私が行っている中国医学と西洋医学を併せることによって可能になるものだと思っていましたね。病気を部分で診るのが、西洋医学。部分と部分の繋がりをみるのが、中国医学。これを併せれば、全体を診る『ホリスティック医学』になると考えていたのです。

それから少し経過して、ホリスティック医学を行うつもりで病院を始めたのですが、これはホリスティックではない。何かが足りないと気づいたのです。よくよく考えてみたら、人間の『心』だったのです。これを気づかせてくれたのは、患者さんたちでした。そこで心理療法士を集めて、「部分と繋がりと心」を確立させました。しかし、それでも『ホリスティック』にはならないのです。

---先ほど、代替療法(天仙液、アガリクス、プロポリス)が伸びているとおっしゃっていましたが・・・

代替療法とはご承知のように、西洋医学以外の治療法の全部をいいます。中国医学(漢方医学)もインド医学もホメオパシーも健康食品もすべて含まれていますね。

西洋医学以外のものは、どちらかというと、「心」や「命」を診るような治療法が多いのです。だから、科学的な裏づけはない。身体だけを診る医学は科学が支えればいいけれど、「心」や「命」というものににちょっとでも目を向けようとすると、今の科学では支えられない世界ですからね。

患者さん自身が「身体」だけでなく、心も命も含めた治療を望んできたからこそ、現在、代替療法が台頭してきたのでしょうね。主な代替療法として、天仙液アガリクスプロポリスなどの健康食品や中国医学(漢方、※気功、鍼灸)などがあります。漢方は局所に関係なく体全体の秩序の乱れを考えます。

---代替療法とは反対に、西洋医学の代表的なガン治療のひとつ「抗ガン剤」をどのようにお考えですか?

抗ガン剤も一律に押し付けるからよくないのですよ。医者が「これをやらないなら知りませんよ」なんて怒りながら言ってね。そうじゃない。あれはあれで、いい面をもっていますよ。私だって患者さんに勧めるときもありますしね。

進行が速い人には「今は自然治癒力などと言っている場合ではないですよ。進行が速いときは、こちらも激しい治療法をやらなきゃいけない。だから抗ガン剤を1回やりましょう。これで完全に治るという保障はできないけれど、一度向こうの勢いを止めて、それからいろいろな治療をやりましょう。お手伝いしますよ」と伝えます。

あれは、せっかくいい武器を持っているのだから、患者さんが「よし。やってみよう」と思えるような場を作る度量が医療者側にないとダメですね。いっしょに築き上げていくというものが、医療者側にないと…。患者さんの気持ちを汲んで、やる気が出るように、周りが場作りをしていくわけですよ。それも医療者の大事な役目ですからね。

---もし先生ご自身がガンになったら、どうなさいますか?

あまり選り好みせずに、西洋医学や東洋医学、代替療法のすべてを公平に見て、自分で治療法を決めますね。外科医出身の私は「食道ガンになったら手術を受けるよ」なんて昔は言っていましたが、最近は、あの手術を受けるのはあまり嬉しくないように思えてきましたね。若いときよりも体力が落ちたからかもしれないよね。でも、そうなってみないとわからないけど…。

---そういうことをじっくり考えたことってありますか?

今、私は66歳ですが、もし80歳まで生きると仮定しても、あと14年しかないですよね。だから今の時点で、死をまったく考えずに走り回っていてはいけないと思っているのです。誰もが日々、死に近づいているわけですからね。

こればかりは、避けられないしね。(笑)だから、ほんの少しでもいいから考えていないと、いざそういう状況が近づいたときに、不安だけになってしまう。忙しくて、死を考えずに過ごしてきた元気な方が、急に病気に襲われることだってある。それをいい機会に、ときどき死を見つめるようにしなければならないのではないでしょうか。

---先生の「養生」や「癒し」は何ですか。

養生法といえば、まずは、食べ物ですね。「粗食のすすめ」を書かれた幕内秀夫さんの和食の粗食という考えに賛成して、私も含め、うちの病院ではそれを指導してもらっているのです。

ただ、私があえていうならば、食材よりも気持ちが大切だということです。食材もいいにこしたことはないですが、「楽しさ」や「嬉しさ」、「美味しさ」がなきゃいけない。大地のエネルギーをたくさん含んでいる旬のものをおいしく食べることもいいですね。

久しぶりに訪ねてくれた友人と食卓を囲むなんてのもすごくいい。そういうときには、とんかつを食べたっていい。「とんかつなんてダメですよ」なんて幕内さんにはいわれちゃうけど(笑)。食養生というのは、食材はある程度配慮するけど、場合によっては、食材は毒でも、嬉しさが勝っていればそれでいいと思っています。

---食事をする「嬉しさ」、「楽しさ」、「美味しさ」も養生のひとつなんですね。

そういうことです。ほかは、朝の「気功」と夜の「酒」ですかね。日曜日以外は、毎朝病院で患者さんといっしょに気功をやっています。夜は必ず酒を飲んでいますね。飲み過ぎない。夜更かしをしない。私は、酒を飲むという養生法はいいと思っています。気持ちが晴れ晴れすることを「虚空とチャンネルが合う」と私は表現しているのですが、チャンネルが合ったまま翌朝病院へ行って、気功をやっているのですよ。それで気功の効果が上がるのだと思っています。

---ところで、先程先生の気功教室に参加させていただきましたが、先生が気功を治療に取り入れたきっかけは何ですか?

以前は、いろいろな武術をやっていましてね。柔術を強くするために呼吸法を習い始めたのがきっかけで、そのうちに薬だけで治すよりも、このほうが理にかなっていると思い、治療に取り入れました。たとえば肩がこっているときに、西洋薬の筋弛緩剤を飲んだら肩こりは治りますよ。しかし、これは血液の中を流れていくわけですから、全部が緩んでしまうわけですよね。それよりは、指圧や気功や呼吸などをする方が、ほかの身体に影響を与えないのでいいでしょう?

---教室は患者さん同士の場でもあるのですね。

そうですね。病気を患っていると、孤立感や孤独感にどうしても苛まれるのです。家族や友達だって、患者さん本人ではないわけですからね。治療方法の選択などで双方の意見が食い違ってしまったり、どこかわかり合えない点が出てきてしまうことがつきものです。根底は、家族の絆があっての意見の相違ですけれどもね。結局は自分のことを理解してくれないという気持ちになるのです。

少しでもこういった孤立感や孤独感を取り除いてあげたいものですね。自分と似たような病状で、それを精いっぱい克服しようと努力をしている人。つまり、同じ目標に向かって闘っている仲間を創ることですね。言葉は悪いですが、戦友みたいなものですね。私は入院してきた方に、とにかくいろいろな教室へ参加して下さいといっていますよ。

---ほかに患者さんにアドバイスしていることはありますか?

そうですね。「一気に治る」ことを望まず、一歩一歩前進する気持ちで治療を行っていくこと。野球にたとえると逆転満塁ホームランは狙わないことです。逆転満塁ホームランは嬉しいけど、めったに出るものでもない。それよりは、イチローのように一塁に出ることを考えるのです。内野安打でいいんですよ。内野安打だって積み重ねれば1点入るのですから…。ホームランではなく、出塁を望む。持つべき気持ちは、一塁に立つことなのです。

--最後に、病気と闘っている方々にアドバイスをお願いします。

どういう状況になっても、やることはあります。「命」という世界を全部わかっている人なんていないんですからね。大いに想像力を働かせて、世の中に存在するさまざまな治療法をしっかり見て、選んで、それを自分のために役立ててみてください。

※天仙液とは、中国東北部に位置する長白山で採取された生薬によって配合された漢方です。30数種類もの天然生薬と動物性胆汁などを原料に作られました。開発者は中国民間医師である王振国であり、1988年に液体化をし現在に至っています。

〜お会いできて〜

『私の病院の名前には、「全ての人を敬う」の「敬」の文字をどうしても入れたかったのです。それと「一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生じる」と老子の道徳経から「三」の文字をね・・・。実は、この病院はそういった由来から付けた名前なんだよ。』と、笑顔でお話しくださいました。『今でも名前と間違えられて「帯津三敬先生!」なんて呼ばれる事もあるけどね。(笑)』

何故、これ程にまで多忙なのにお元気で、立派な方なのに謙虚なのだろう・・・。先生とお会いした後の帰り道は、決まってこう思います。でも、先生とお話ししていると、私達も元気が出て、頑張るぞ。と思えるのです。この不思議なパワーの秘密は・・・次回にご紹介します。お楽しみに。
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